ケーススタディ

ヘルパーさんが遅刻や無断欠勤を繰り返す場合解雇できる?

労働契約法第3条4項に次のように書かれています。

「労働者および使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、権利を行使し、及び義務を履行しなければならない」

このことから、遅刻や無断欠勤を繰り返す行為は労働者としての義務を果たしているとは言えず、解雇をする事は可能だと考えられます。
しかしながら、「もう明日から来なくていい!!」などと一方的に解雇を通告してしまう事は解雇権の濫用にあたり、無効と判断される可能性もあります。また、一時の感情でお互いがしこりを残したまま別れてしまうのは後々別の問題の火種を抱えてしまう事にもなるでしょう。
そこで、事業所としては「解雇」という結論を急ぐのではなく、問題のヘルパーさんとしっかりと話し合って、お互いが納得のいく形へと導くことがよいと思います。
具体的には次のようなポイントに注意をします。

【1】 ヘルパーさんの意見をしっかり聞く。
(なぜ遅刻をするのか。無断欠勤をしたのか。やむを得ない理由があるのかもしれません。)
【2】 事業所の遅刻、欠勤に関する対応方法を明確にする。
(ヘルパーさんによって態度が変わるような対応は厳禁です。明確な対応方法が定められていない場合は、早急に整備されることをお勧めいたします。)
【3】 遅刻、欠勤の証拠となる情報を整理する。
(何年何月何日どのケースで遅刻、無断欠勤があったのか等。具体的な記録を収集します。)
【4】 解雇を回避する努力をする
(例:口頭注意→文書での注意→減給処分→出勤停止→解雇 といった段階を踏みます。)

一番ベストな結果は、本人が心を入れ替えて誠実に勤務するようになることだと思います。その目標に向かってお互いが努力することが大切です。

解雇は本当に最後の手段としたいものです。

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